目に立つや白良の濱の烏二羽

建立 文政10年(1827)
松尾塊亭
 紀州藩士・俳人・文化5年に白浜に来る
 1732年〜1815年
(享保17〜文化12年)

 明治23、39年頃のつくもと松とこの句碑 

 塊亭は紀州藩士。文化十二年没年八十三。

 俳人として声名高かった。この句は文化五年秋来遊の際の吟で、西行法師の歌の「浪寄する白良の浜のからす貝拾いやすくも思ほゆるかな」に基づいたものという。文政十年塊亭十三回忌に門下生が追善のためつくもとの旧道側にこの句碑を建て、記念冊子「浦の光」を出した。

 昭和の初め、碑は一時行方不明と言われていたが、三十一年元碑の所在地の地主瀬戸藪善次兵衛氏方に保存されている事が判り、同氏から町へ寄付して、現在の処に建てた。

 これも遠からず移転されるらしい。 (白浜温泉史による)

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