ジェーン台風 昭和25年9月3日

ジェーン台風は朝より昼過ぎまで荒れ狂、豪雨と強風瞬間風速四十三メートルに及ぶ。

昭和九年室戸台風の三倍の被害となる。

四日、緊急町議会を開き対策を協議。町では早速防疫、町内清掃美化、被害調査を実施する。

五日、日本赤十字社救護班来援される。

六日、町内被害調査まとまる。

災害救助法発令される。

被害総額一億九三〇〇万円 

重傷5名 軽傷112名

一住宅全壊79戸 290人 半壊620戸 2700人

南白浜開拓団40戸全就

床上浸水200戸

床下浸水140戸

田流失埋没8反 冠水5町 倒伏17町歩 

畑流失埋没2町8反 冠水9町歩 倒伏13町歩

道路県道臨海裏線−白浜湯崎間等、数ヵ所破壊 町道数ヵ所

非住宅工場車庫55戸倒壊 公共建物15戸破損

漁船流出5隻 大中破25隻 漁具損失50万円

護岸 船揚場等4ヵ所280米大破 瀬戸船揚場大被害

湯崎沖の防波堤40米流失

白浜小校舎正面屋根ふきとばされて被害甚大

旅館の被害 30、000万円

白良荘975万円 川久503万円 花屋250万円 錦城館200万円

大洋ホテル127万円 桃の井106万円 以上100万円以上の被害のみ。

旅館二十八軒中一軒として被害のない旅館なし。

工場、車庫被害

和歌山製塩湯崎工場 事務所を残して全工場倒壊。

神谷製塩工場倒壊。白浜自動車車庫倒壊。高西組作業場倒壊など、何れも最大の被害をうける。

北富田小被害

北小2教室一棟五五坪全壊 付属建物半壊校舎二棟200坪半湊 ピアノ一台破壊(北宮田村)

南富田小被害

南小瓦5000枚 ガラス500放 校長舎宅半壊 総額200万円