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事業概要

 1 地域の概要
 白浜海岸は紀州灘沿岸に属し、和歌山県の海岸線のほぼ中央、西牟婁郡白浜町に位置し、鉛山湾に面し、湯崎、権現崎といった岩礁地帯に囲まれた長さ約500m、幅約50mの白砂の美しい海岸で通称「白良浜」と呼ばれ、「観光白浜」のシンボルとなっている。
 特に、夏期には近畿地方有数の海水浴場として利用されている。

 2 事業の沿革
 当海岸の背後地は、都市化が著しく養浜砂の自然供給の減少により近年、汀線の後退が進行し、海岸保全上及び海水浴等の利用上、海浜の保全と拡大を図ることが必要となってきた。そのため昭和56年度に海岸環境整備事業(建設省所管)として採択され、事業に着手した。これに先立ち、学識経験者、国、県、地元白浜町からなる自良浜保全対策連絡協議会が設立され、白良浜の保全のための構想が昭和59年まで6回にわたって審議され、決定された工法に従い、昭和59年度から本格的工事に入っている。

 3 事業の日的
 当海岸付近は、近畿有数の景勝地で、海浜は白砂青松の美しいポケットビーチである。本事業は国土保全との調和を図りかつ美しい海浜の景砂を保全しつつ、海浜レクリエー ションの場として海岸環境を整備し、もって、海浜利用の増進を因り、地域活性化の核としてのシンボルゾーンをこの白良浜に築こうというものである。

白良浜環境整備の基本方針

1.景観を阻害しない

   極力海上に構造物を出さない
   自然との調和を図る
   海水を汚さない

2.利用面積の増大

   砂浜幅を増やす
   汀線の増加

3.背後地との調整を図る

   背後地の公園化

4.砂浜を安全に維持できる工法

5.背後地の防災

4 計画概要
  京都大学防災研究所により実施された数値シミュレーション、水理模型実験及び前途の協議会の検討結果に基づき、整備計画が定められた。