正木善松翁碑                  Photo/2005-10-18

 綱不知公園内に建つこの碑はもと喩伽平、神社下の県道添いに建てられていたのを同公園整備事業に伴い、昭和五十七(1982)年四月現在地に移転されたのである。碑文はないが、善松は当時隆盛をきわめた西牟婁郡素人角力連盟頭取として世話役を勤めるかたわら、郷土力士の養成にも努めるなど骨身を惜しまず尽力し、また昭和四(1929)年六月一日天皇陛下行幸の際、海藻の採集に潜水夫として側近によく奉仕するなど、すこぶる侠気に富み社会的に尽くした人物であるが、昭和十一(1936)年十一月六日(享年五九歳)死去し、彼を知る人々からその死を惜しまれた。翌年四月二日善松の追善供養のため、当地で県下素人角力大会が盛大に挙行された際、その遺徳をしのび地元、瀬戸鉛山角力協会の手により同碑が建てられたのである。

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