イバラカンザシ(Spirobranchus giganteus)環形動物、多毛網、菅(棲菅)が粘液でできているケヤリムシの仲間と石灰質でできているカンザシゴカイの仲間と大別される。イバラカンザシは頭の先に鰓冠(さいかん)という房をつけて別名、クリスマスツリーウォ-ムとも呼ばれ、カラー・バリエーションが非常に豊富で原色を持った個体もあります。

 大潮干潮時水深30cm〜約10m位の所のハマサンゴに群落を作って、まるでお花畑のようです。まれに海底の岩に生息しているのも見かけます。

 また陰影反応といって、近くにいくと菅に即座に引込みますが、その場でじっとしているとそろりそろりとでてきて、らせんを巻いた美しい鰓冠を再びひろげてくれる。

 専門書によると本州中部以南・世界の暖海に生息とあります。私の水槽内のイバラカンザシは全て田辺湾にて採取したものです。ただしこのイバラカンザシ採取はウエットスーツで完全武装していないと、私達は「刺し虫」と言いますが、これに刺される確率が高く、一週間位痒いのと痛いのに悩まされます。

 水槽内の飼育は私の経験ではそんなに難しいことはないようです。海底の棚の奥で太陽光線が届かないような薄暗い環境でも生息していましたから、明るさは蛍光灯でもよいのではないでしようか、ただし水流は強い方が大きく開くように思います。餌は専門書によるとプランクトンと有機物と書いていましたので、海水魚専門店で無脊椎動物の餌を1日に一度適当な量を与えてい た。