白浜温泉音頚

白浜節

 紀州民謡のすべて<和歌山県現地録音>の内,白浜温泉の録音

 西の熱海といわれる白浜温泉で戦後間もなく作られた民謡です。この唄と次の「白浜節」は当地の旅館の宴会には欠かせない唄と踊りになっています。

檀上春清作詞・中山晋平作曲/唄 南方照子

三味線 太田徳子・藤田よしゑ
尺八 岩本介山/太鼓 高木きよ

おはやし 林美代・大川ひろえ

ハア一万葉集で白良のいで湯の煙に「ヨイヤサ」
匂う浜木綿 エエ星明り
湯崎恋しや 五位鷺さえも「チョイチョイ」
灯目あてに 通うてくる
「さあさ踊ろよ白浜音頭
ショコショコショコヤッサイサイ」

ハア一つつじ山から あの瀬戸崎へ
誰れが掛けたか エエ虹の橋
想う心を つばめにのせて
ほんにあの橋 渡りたや

ハア一湯もや立つなら ほのぼの立ちゃれ
月に墨絵の エエ円月島
君を松原 想いは燃えて
上る花火も 空焦す

 

 

 

 

昭和27年11月
津本孝一作詞・森本盛太郎作曲/唄 大岡節子

三味線 太田徳子・藤田よしゑ
尺八 岩本介山/太鼓 高木きよ

おはやし 林美代・大川ひろえ

想いつのれば 千畳敷で「アノネ」
いとしお方の 名を刻む「チョイト」
(アレサ白浜ヨイトコロ
ホンニ ヨイトコ マタキテネ)

湯崎白浜 百夜をかけて
通い馴れたる 浜づたい

沖は黒潮 白浜銀砂
翠り色ます 磯馴れ松

名残り惜しんで 別れた方の
想い出させる 柳橋

 

注,1978年(昭和53年)

ジャケット写真協力 和歌山県観光課

協力 紀州民謡研究会

クラウンレコード株式会社 SW-9027-8

定価3,000円