湯崎音頭

                                                           水谷雅夫詞 近藤十九二曲
ハアー濡れてみたけりや ナー 湯崎においで ヨー
 温泉(でゆ)に浮き名か コリヤサ 風に浮き名の 煙(けむ)が立つ
  手拍子揃へて 踊ろじゃないか
  湯崎音頭をね こりやさのせ よいよい よいとな

ハアー湯崎七湯は ナー あの恋どころ ヨー
 花も崎の湯 コリヤサ 花の湯艘に 灯もゆれる

ハアー色もおぼこの ナー 浜木綿の花は ヨー
 何故に散るやら コリヤサ 無理に咲かせる 旅の風

ハアー憎くやあの妓が ナー 薬王様に ヨー
 こめる祈願(いのり)は コリヤサ 誰に想ひを縁結び

ハアー砂山(サンド)スキーに ナー 想ひをのせて ヨー
 儘よ三段壁 コリヤサ 恋(こひ)の三段壁 一と飛びに

ハアー往こか白浜 ナー 戻ろか湯崎 ヨー
 恋のトンネル コリヤサ 恋のハンドル 儘ならぬ

ハアー恋の円月島は ナー 狭霧(さぎり)で見えぬ ヨー
 たとへ義理でも コリヤサ 月に一と夜の 仇なさけ